「正統な人間に」―大江健三郎の『個人的体験』と『ヒロシマノート』を中心に文献综述

 2022-09-08 12:01:15

正統的な人間に――大江健三郎の『個人的な体験』と『広島ノート』について

摘要：大江健三郎が『ヒロシマ・ノート』を作るとともに、脳障害がある長男とのことを素材にし、『個人的な体験』を書き始めた。従って、その二つの作品の間にはある関係があるようである。数多くの研究者は『ヒロシマ・ノート』や『個人的な体験』をめぐって様々に異なっている視点から自分の感想を述べ、研究結果を発表した。また、各結果には共通点や相違点がある。

关键词：大江健三郎；『個人的な体験』；『ヒロシマ・ノート』；実存主義；人道主義；積極的な人間性

一、文献综述

1963年6月、大江健三郎の長男が生まれた。が、その赤ん坊は頭が二つあるように見え、手術後、脳障害になってしまった。若い父親または繊細な感受性がある作家としての大江健三郎にとって、そのことは大いに衝撃を与えた。また、同年の夏、大江健三郎は、第二次世界大戦の時アメリカに原子爆弾を投下された広島を視察に行った。戦争の残酷さや核兵器の怖さ、それに対する広島の被害者の粘り強さを、身に染めて感じた後、『ヒロシマ・ノート』を書き始めた。大体同時、大江健三郎はその複雑な感じを素材にし、作品を書いた。従って、『個人的な体験』と『ヒロシマ・ノート』が同期の作品で、題材や文体が違っているが、その間にはある関係があるようである。そのゆえ、数多くの研究者は『ヒロシマ・ノート』と『個人的な体験』をめぐって様々に異なっている視点から自分の感想を述べ、研究結果を発表した。先行研究では、大体は実存主義、人道主義や積極的な人間性、その三つの視点から、大江健三郎の『個人的な体験』と『ヒロシマ・ノート』を比較された。

１．実存主義思想から

大江健三郎は大学の時、フランス文学を習ったことをきっかけに、欧米文学から大きな影響を受けたが、特にサルトルの実存主義思想の影響が最も深いのである。従って、大部分の研究者は実存主義の視点から、『個人的な体験』と『ヒロシマ・ノート』を研究した。

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